EXHIBITIONS

「小松千倫 Sucker」展

2023.07.07 - 07.30

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 The 5th Floorで、7年ぶりとなる個展「小松千倫 Sucker」展が開催される。

 小松は1992年高知県生まれ、京都市在住。音楽家、美術家、DJとして活動している。2022年に京都市立芸術大学大学院博士後期課程メディア・アート専攻を修了。これまでに、様々なレーベルより複数の名義で膨大な数の音源をリリースしている。また情報環境下における情報とそれに隣した身体の関係、その記憶や伝承の方法について光や歌をもちいた作品制作・研究を行なっている。

 小松は本展において、「作品」もしくは「展覧会」の鑑賞体験を空間ではなく時間的体験として提示することを試みている。会期中、空間の壁自体が音響装置となり、日程ごとに異なる1時間のサウンドが1日に7回再生される。その内容は、掩体(えんたい)、アヘン吸煙器具、井戸、胞衣穴(えなあな)、三原山火口といった筒/穴の形象について、そして、その穴の周囲に集う声となっている。本展は、「声」と隣り合わせの主体性、不朽性を問いかけながら、「展覧会」という肥大化した視覚空間に対して、声を吸い出し、逆流させる。