須田悦弘 「補作と模作の模索」

　ギャラリー小柳で、須田悦弘による個展 「補作と模作の模索」が開催される。

　須田は1969年山梨県生まれ。上京をきっかけに都市の中の自然のありように注目するようになった。木彫によって生み出される精巧な植物の彫刻作品は、インスタレーションとして展示される。現在は東京に拠点を置いている。

　本展では、現代美術作家・杉本博司が選んだ骨董の器に合わせて須田が作品を制作した。須田は作品を設置する場をインスタレーションに転じてきたが、今回の作品群では器が作品の場となる。

　杉本が名付けた展覧会タイトルが示すように、本展では、いままで須田が制作してきた作品群を 「模作（自然を模する作品）」と呼び、それらに加え、近年注目を集めている須田の 「補作」の作品も紹介される。

　なお、本展はロンドンギャラリーとギャラリー小柳の初の共同企画展であり、ロンドンギャラリー白金と同時開催される。杉本が投げかけたお題に須田がどのように答えるのか、二つの展覧会場で目撃してほしい。