EXHIBITIONS

「META 2023」会場風景

 神奈川県民ホールギャラリーで、グループ展 「META 2023」が開催されている。

「META」は、「無秩序の」「世代を超えた」「独自の」「変容する」という理念を共有するグループ。その活動においては、日本画を出自としたアーティストたちが、META的な思考をもって日本画の枠組みを超えた芸術表現を探ってきた。

「META」展は、団体展などの組織的な仕組みとは異なるあり方を求めたメンバーによって1998年に創設。2005年からは、日本橋の丸善を離れてより物理的制約が少ない神奈川県民ホールギャラリーにその場を移し、競い合うように巨大な平面を展示を行うなど、実験的な制作発表としても機能してきた。

 本展の出品作家は、市川裕司、吉田有紀、土井沙織、中根航輔、佐藤裕一郎、千葉大二郎、財田翔悟、木島孝文、多田さやかに、今回新たに参加する山本雄教を加えた10名。

 アーティストの変容する欲望を叶えるユートピアとして存在しながらも、絵画の在り方を問題提起する場であろうとする「META」。本展は、その現在地を知る展覧会となっている。