EXHIBITIONS

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展

2022.10.08 - 2023.01.22

アンリ・マティス 雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案 1943
ベルリン国立ベルクグリューン美術館蔵、ベルクグリューン家より寄託
© Private Collection, on loan to Museum Berggruen – Nationalgalerie, Staatliche Museen zu Berlin / bpk /Jens Ziehe

パウル・クレー 中国の磁器 1923
ベルリン国立ベルクグリューン美術館蔵 © Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

アルベルト・ジャコメッティ ヴェネツィアの女 Ⅳ 1956
ベルリン国立ベルクグリューン美術館蔵 © Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

ベルクグリューン美術館 Courtesy of Museum Berggruen

 国立西洋美術館で、展覧会「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」が開催。本展では、パブロ・ピカソの生涯にわたる作品を所蔵することで知られるベルリン国立ベルクグリューン美術館のコレクションから、20世紀美術の名品が来日する。

 ドイツ生まれの美術商ハインツ・ベルクグリューン(1914〜2007) は、1948年からパリで画廊を経営しながら自分自身のために作品を集め、世界有数の個人コレクションをつくり上げた。そのコレクションは96年以後、生まれ故郷のシャルロッテンブルク宮殿に面した建物のなかで公開され、2000年には主要作品をドイツ政府が購入、2004 年にはベルクグリューン美術館と改称した。現在は、ベルリン国立美術館群ナショナルギャラリーのひとつとして数々の展覧会を開催し、世界的に評価されている。

 ベルクグリューンは晩年まで作品の購入と放出を繰返し、コレクションに際立った特色を持たせるよう努めた。最終的には、自身がもっとも敬愛した同時代の4人の芸術家たち、パブロ・ピカソ、パウル・クレー、アンリ・マティス、 アルベルト・ジャコメッティの作品に重点が置かれた。そして、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの4人が共通して師と仰いだポール・セザンヌを加えたコレクションを形成し、創造性と生命力にあふれた20世紀の巨匠たちの芸術を後世に伝えている。

 ベルクグリューン美術館の改修を機に実現した本展覧会は、ベルクグリューンがつくり上げた個性的で傑出したコレクションから日本初公開作品76点を含む97点を紹介。また日本の国立美術館の所蔵・寄託作品11点を加えた合計108点で構成される。

 ベルクグリューン美術館の設立後、館外でまとめてコレクションを紹介する展覧会は今回が初めてとなる。