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EXHIBITIONS

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」

キービジュアル

「ワニがまわる」(国立新美術館、東京、2022)での展示風景 撮影=金田幸三

「ワニがまわる」(国立新美術館、東京、2022)での展示風景 撮影=金田幸三

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

タムラサトル「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2022)展示風景より
Photo by Hyogo Mugyuda

 TEZUKAYAMA GALLERYでは、タムラサトルの個展「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」が開催される。本展は東京のMAKI Gallery(表参道)との共同企画。

 今年6月に、国立新美術館(東京)で好評を得た「ワニがまわる タムラサトル」展が記憶に新しいタムラ。大阪および東京を会場に開催される今回の個展は、タムラが30年近くにわたり制作を続けてきた代表作「まわるワニ」シリーズに焦点を当てる。

 タムラのワニは電動の機械装置にも関わらず、作家自身の手で一つひとつ形成されている。そしてユニークな名前をつけることにより、作品は独特な温かみと個性を宿す。南堀江と表参道の2会場で並ぶのは、合計1000頭以上のワニたちだ。それぞれが回転し、彩りと動きの爆発が、鑑賞者を非現実的なダイナミズムで包み込む。

 本展「ワニがまわる理由(ワケ)は、聞かないでほしい」は、作品そのものの意味性・目的性を徹底的に排することをテーマに制作をしてきた、タムラの原点ともいえる「まわるワニ」の過去作から最新作までが一堂に会す好機となる。

 大阪会場の会期は9月16日~10月15日、東京会場は9月24日まで。作家は以下のステイトメントを出している。

「ワニがまわる理由は、聞かないでほしい。

大学3年の秋『電気を使った芸術装置』という課題がありました。電気に関する知識がなく未経験の分野だったため、かなり困惑しました。プラン発表の前夜、朝起きて最初に思い描いたものを作ると決めて就寝。翌朝、なぜか『ワニがまわる』という絵が浮かび、それを作ることにしました。それは、4.5メートルのワニが毎分30回転(1994年当時)する作品で、そのわけのわからなさに、自分で作ったにもかかわらず、何か得体の知れない物に出くわしたかのような、強烈な興奮を覚えました。この時、初めて作家になるということを強く意識しました。

その後、なぜ『ワニがまわる』のか、意味を考えながら、作り続けました。その結果『ワニがまわる』ことに意味があるのではなく、『よくわからないが、なぜかワニがまわっている』という不可思議なこの状況こそが、作品の面白さの本質であることに気づいたのです。『なぜ、ワニがまわるのか』という問いに、答えはありません。この大きな疑問を、そのまま疑問として持ち帰ってほしいと思っています(タムラサトル)」。