EXHIBITIONS

庭園アートプロジェクト

中谷芙二子《霧の彫刻 #47769 白鷺が飛ぶ》

2022.07.16 - 2023.03.12

中谷芙二子 立ち雲 雲インスタレーション #07240
グゥアル公園、ショーモンシュルロワール(フランス) 2013
Photo by Eric Dufour

中谷芙二子 FogxFLO 霧のランドスケープ #72509
フォグ × キャノピー、バックベイ・フェンズ
エメラルド・ネックレス公園、ボストン(米国) 2018
高谷史郎(照明)、ニール・レオナルド(サウンド) Photo by Noriko Koshida

中谷芙二子 フォグブリッジ-Bristol 霧の橋 #03726
In Between Time |ブリストル国際フェスティバル(IBT15)、 ペロの橋、ブリストル(英国)  2015
Photo by Fujiko Nakaya

中谷芙二子 雲のごとく 霧の彫刻 #47632
第8回円空大賞展、岐阜県美術館、岐阜 2016
Photo by Sayaka Shimada

中谷芙二子 ルイジアナのために 霧の庭 #47662 Yebisu
第8回恵比寿映像祭「動いている庭」、 恵比寿ガーデンプレイス、東京  2016
Photo by Sayaka Shimada

 姫路の魅力を発信する「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」の一環として、姫路市立美術館で庭園アートプロジェクト「中谷芙二子《霧の彫刻 #47769 白鷺が飛ぶ》」が開催されている。

 霧のアーティストとして世界に知られる中谷芙二子。中谷が手がける《霧の彫刻》は、純粋に水のみを用いて人工的に発生させた霧から成り、その発生の方法や舞台は中谷による入念なプランニングに基づいてデザインされる。いっぽうで、一度発生した霧はその時、その土地の気象に機敏に反応してかたちを変化させていく。自然に挑みながら自然に委ねていくという意味で、《霧の彫刻》は人と自然の共働ともいえる。

「美とは、人それぞれが自分の方法で発見する自然との関係の中に生まれてくるもの」という美意識を持つ中谷。霧を媒介として、人と自然の「関係性が生じる場」をつくり出す霧のアートは、見慣れた光景をまったく異なる世界へと変容させ、日常では見過ごされていた風景に再び関心の目を向けさせ、見る者に新たな気づきを与えてくれる。そして霧のなかに入ると、真っ白な闇の世界に視界が奪われ、自らの身体の五感の全てを駆使して自然を具体的な環境として知覚することを促される。

 今回、中谷は、「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」のコア・アーティストとして、令和4年度から令和6年度にかけて、「庭園アートプロジェクト」に参加。3年におよぶプロジェクトの初年度を飾る今年度は、《霧の彫刻》が持つ「身体性」をテーマに、未来への飛翔に願いを込めて「白鷺が飛ぶ」というタイトルが付けられた。

 姫路城を借景として展開される《霧の彫刻》によって、姫路市立美術館の庭園は、姫路の歴史・文化の現代的な価値が創出される場、人々が集いアートを体験できる場になるという(※霧発生の時間帯は、① 10:00から1時間ごとに10分、② 10:00から30分ごとに5分、③ 10:00から30分ごとに3分。いずれになるかは、その日の時・気候などによる)。

 庭園アートプロジェクトは、世界文化遺産・国宝「姫路城」、国登録有形文化財「姫路市立美術館」、そして13点の彫刻作品が展示された庭園を一望に収める唯一無二の景観そのものを作品化する取り組み。姫路市立美術館がアートのプラットフォームとなって、海・島・山・森林・田園など姫路全域が擁する有形無形の文化資源の現代的価値と魅力を創出・発信する「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」(姫路市主要施策、姫路市立美術館を中核とした文化観光推進拠点計画」事業) の主要事業のひとつにも位置づけられている。