EXHIBITIONS

ワニがまわる タムラサトル

タムラサトル×川口市立前川東小学校6年生 われわれはワニを回す 2019
川口市立アートギャラリー・アトリアでの展示風景 撮影=金田幸三

タムラサトル スピンクロコダイル 1994
小山市立車屋美術館での展示風景 撮影=木暮伸也

 国立新美術館で、現代美術家・タムラサトルによる展覧会「ワニがまわる タムラサトル」が開催される。

 タムラは1972年栃木県生まれ。95年筑波大学芸術専門学群総合造形卒業。「まわるワニ」や「後退するクマ」、「登山する山」「バタバタ音を立てる布」といった機械仕掛けの作品を制作。回転や点滅などを繰り返し、特別な目的なく動き続ける作品は「意味」や「機能」から解放され、見る者の想像力を刺激する。

 本展ではタムラの代表作「まわるワニ」のカラフルな彫刻を、約12メートルの巨大なワニの新作を中心に、大型インスタレーション作品として展開。ユーモアに満ちたタムラの作品は、既成の価値観を揺さぶり、「アートとは何か」という問いについて考えさせてくれる。

 また本展に向けて実施されたワークショップ「まわるワニをつくる」で、タムラとともに参加者が制作した作品の展示も。作家の自由で豊かな想像力にふれることで、アートを身近に感じ、子供から大人まで楽める展覧会。