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愛猫家として知られる猪熊弦一郎が描く、さまざまな表情の「猫たち」

極めて個性的な作品群を生み出し続けた猪熊弦一郎。そんな猪熊の重要なモチーフのひとつである「猫」に焦点をあてた展覧会が、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催される。会期は2018年3月20日〜4月18日。

猪熊弦一郎 題名不明 1987 紙にインク 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

 画家・猪熊弦一郎(1902〜93)は、香川県高松市で生まれ、東京美術学校で藤島武二に師事。拠点をパリ、ニューヨーク、ハワイと転々とし、画風も具象から抽象へと大きく変化を遂げながら、生涯にわたって絵を描き続けた。

 

 本展は、「いちどに1ダースの猫を飼っていた」ほどの猫好きとして知られる猪熊が描いた猫の絵を、作風や技法、他のモチーフとの組み合わせなどの複数の視点から紹介する。

猪熊弦一郎 青い服 1949 キャンバスに油彩 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation
猪熊弦一郎 題名不明 1954頃 キャンバスに油彩 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

 猪熊が描く猫の姿は、写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画と実にさまざまであるが、どれも猪熊らしいユニークな視点でとらえられているのが特徴だ。

 もちろん、猪熊弦一郎の芸術は猫だけにとどまるものではないが、本展に揃えられた愛情あふれるような作品群は、猪熊の奥深い世界に触れるきっかけとしてもふさわしいものになるだろう。

猪熊弦一郎 不思議なる会合 1990 キャンバスにアクリル 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

編集部

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