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ポップでシュールなナンセンス・ワールド。特別展「佐々木マキ見本帖」

独創的なマンガから絵本、挿絵まで、マルチな活動を続ける佐々木マキの作品がひろしま美術館で展示される。会期は2017年9月9日~ 2017年10月22日。

やっぱりおおかみ © Maki Sasaki 1973

 学生時代からマンガ家として注目されてきた佐々木マキは、雑誌「ガロ」や「朝日ジャーナル」などで独創的なマンガを発表してきた。1973年に絵本『やっぱりおおかみ』で絵本作家として衝撃的なデビュー遂げると、その後『ぼくがとぶ』『ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします』『ねむいねむいねずみ』など数多くの絵本を発表し、絵本作家として第一線で活躍している。その一方で、村上春樹らの小説の挿絵を手掛けるなど、幅広い年代に親しまれている。また、2011年には初期のマンガを収録した作品集『うみべのまち 佐々木マキのマンガ1961-81』が刊行され、前衛的・実験的と評された当時のマンガ作品に再び注目が集まっている。

ピクルス街異聞 © Maki Sasaki 1971
はぐ © Maki Sasaki 2011

 本展では、佐々木マキの約45年間の多岐にわたる創作活動を振り返る初めての展覧会で、マンガや絵本の原画のほか、挿絵や装丁画、版画、写真、陶製フィギュアなど約180点が展示される。なかでもマンガ「ピクルス街異聞」「うみべのまち」と、絵本作家としてのデビュー作『やっぱりおおかみ』の原画は、それぞれ全点が展示されることとなり、かつて「ガロ」を愛読していた世代から、現在絵本に親しんでいる小さな子どもたちまで、佐々木マキのシュールな不思議世界を楽しむことができるだろう。

編集部

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