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若手建築家・平田晃久が設計、太田市美術館・図書館が4月1日にグランドオープン

「創造的太田人(そうぞうてきおおたびと)」を基本理念に、太田で育まれてきたものづくりの英知を継承しながら、市民によるこれからのまちづくりの拠点となることを目指す太田市美術館・図書館が4月1日にグランドオープンを迎える。

太田市美術館・図書館外観 Photo by Yoichi Onoda

 太田市美術館・図書館が位置する太田市は人口20万を超える都市で、最寄りの太田駅は一日の乗降者数が1万人を越える市の中心部だ。しかしながら、現在は多くの人々が車中心の生活をしており、郊外のショッピングモールで買い物をするようになったため、駅前は閑散としているという現状があるという。同館は、ここに人々の流れをもう一度に呼び戻そうという目的で設置が進められてきた、美術館と図書館からなる複合施設。数回の市民ワークショップを経て、建築が進められてきたことにも、この目的があらわれていると言えるだろう。

 同館は地下1階、地上3階の4層構造。敷地面積は4641平米で、5つの鉄筋コンクリート構造の箱の周りを鉄骨構造のスロープが囲むというユニークな建築だ。設計を担当したのは1971年生まれの若手建築家・平田晃久。2012年には伊東豊雄らとともに「ヴェネチアビエンナーレ建築展」に参加し、金獅子賞を受賞するなど、その活動には注目が集まっている。

俯瞰イメージ 提供:平田晃久建築設計事務所

 美術館では、現代美術を中心に、ユニークな展示室の構成を活かした企画展を開催。太田市で育まれてきた文化・芸術の収集、調査研究を行うほか、世界最先端の感性やクリエイティビティに出会う展覧会を開催するとしている。ゆるやかなスロープと、螺旋階段で結ばれた3つの展示室を活用し、知性と創造性を育む企画展や教育普及事業を展開するほか、まちに広がるアートプロジェクトを積極的に展開するという。

 いっぽう図書館では、世界60か国以上の1万冊を超える絵本児童書が揃うほか、9000冊のアートブックを所蔵。和洋雑誌は最大300誌がコーナー全体に面陳される。また、カフェ・ショップも併設。「地産地消」をモットーに、地元で人気のコーヒーショップ「BLACKSMITH COFFEE」が出店する。

編集部

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