「椋尾篁:アニメ背景美術の先駆者」(佐世保市博物館島瀬美術センター)会場レポート。背景美術の巨匠の仕事を「美術」の歴史に刻み込む
椋尾とりんたろう監督が初めてふたりで手がけたテレビアニメ作品『善太と三郎』のパイロット版のための美術ボードなど(1973頃)。結果的にパイロットフィルムをつくったのみで放映には至らなかった 手前は椋尾の父の絵付師で「椋尾舟鳳」の雅号を持つ日本画家でもあった菊五郎が描いた水鳥、奥は菊五郎が染付した三川内焼の鉢。また、白い什器の上が中里陽山の染付による三川内焼 長崎県美術館のコレクション展「中里陽山の染付」展示風景より、左から中里陽山《染付双鶴文大皿》(1980)、《染付雲鶴文中皿》(1935) 『銀河鉄道999』(1979)の美術ボード。右の惑星タイタンの美術ボードに描かれた岩は、佐世保の九十九島の奇岩を思わせる造形 『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』(1981)の美術ボード、中央下のみ美術設定(複製)。中央上のアンドロメダ中央駅の美術ボードは展覧会のメインビジュアルに使用された 『母を訪ねて三千里』(1976)の背景画。椋尾が描いた主人公・マルコが旅立つイタリア・ジェノバの港や路地はどこか佐世保の風景を思わせる 『母を訪ねて三千里』(1976)の背景画とレイアウト。会期中に当時を知る関係者の証言により、レイアウトが宮﨑駿の手によるものと判明した 『がんばれ元気』(1980〜81)の背景画(左2枚と右上)と美術ボード(右下)。限りなく黒に近いアニメの背景画ならではの強い陰影のコントラストが特徴 『悪魔くん』(1989〜90)の美術ボード(右上2つ)と美術設定。明るく彩度の高い色調が目を引く 5 / 10
編集部