「30周年記念展 ALL OF EVANGELION」(東京シティビュー)開幕レポート。『エヴァンゲリオン』シリーズの30年間の軌跡に迫る

六本木にある東京シティビューで、「30周年記念展 ALL OF EVANGELION」が開幕した。会期は2026年1月12日まで。

文・撮影=大橋ひな子(ウェブ版「美術手帖」編集部)

エントランスの展示風景より、エヴァンゲリオン初号機のフィギュア

 六本木ヒルズ森タワーの52階にある東京シティビューで、「30周年記念展 ALL OF EVANGELION」が開幕した。会期は2026年1月12日まで。

 1995年に放送が開始されたテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』。その後、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズを経て2021年に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』として完結し、30年間にわたり幅広い世代の支持を得てきた。本展では、テレビシリーズから新劇場版シリーズまでの500点以上の制作資料や原画が一堂に展示され、作品世界の変遷とその制作の裏側が多角的に紹介される。

 本展は序章を含む全5章で構成されるが、入場してすぐのエントランスには、重厚感あふれるエヴァンゲリオン初号機フィギュアが来場者を迎える。東京タワーや東京湾などの絶景を背景に浮かぶ大きなフィギュアによって、これからはじまる展覧会への期待が膨らむ。なお日没後は、東京会場限定の照明演出がなされ、30周年の「祝祭」が華やかに彩られる。

エントランスの展示風景より、エヴァンゲリオン初号機のフィギュア
エントランスの展示風景より、エヴァンゲリオン初号機のフィギュア

 序章「胎動」では、1995年10月4日に放送が始まったテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のアニメーション制作時に用いられた、作品の設計図ともいえる「設定資料」が紹介されている。放送が始まる前から膨大な試行錯誤が重ねられたというテレビシリーズの、誕生までを知ることができる貴重な資料だ。

序章「胎動」の展示風景より
序章「胎動」の展示風景より