奥のスペースには、東アジア、東南アジア各国を活動拠点にしているコレクティブのブースがメインで展開されている。
台湾の台南を拠点に展開する「Zit-Dim Art」は、香港、マカオ、台湾のアーティストたちが共同で運営するアジアの芸術プラットフォームだ。ブース内では、いま台湾の若者の間で流行している「痛包」(日本語訳で「いたバッグ」)を用いた作品が並ぶ。「いたバッグ」とは、小さなポーチの中に、自分の好きなものを詰め込みバッグなどにつけるチャームのようなもの。「痛々しい」という意味をアイロニックにつけられた名称だが、その「いたい」の意味を多様にとらえ、アーティストにとっての「痛み」をポーチに詰め込み作品とした。これらはひとつずつ販売されており、誰かの「痛み」を購入し、自分のバッグにつけることができる。


インドネシアからは「Ruang MES 56」も参加している。インドネシアにおける老舗のアートコレクティブで、現在は33名のメンバーが在籍している。生活をともにしながら互いに支えあい制作を行うスタイルを実現しながら、東南アジアのアートシーンを盛り上げてきたコレクティブだ。隣にある「Ace house collective」も、インドネシアを拠点にしており、今回はグラフィティのような作品を多く展示販売している。





















