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「エルヴィン・ヴルム 人のかたち」(十和田市現代美術館)開幕レポート。なにが「人」をかたちづくるのか【5/5ページ】

 会場をあとにした来場者の多くは、館外にある常設作品《ファット・ハウス》と《ファット・カー》の前に足を運ぶことになるだろう。周囲の住宅や自家用車とは明らかに違う、膨らみ歪んだ車と家。なぜ、私たちはこれらを車と家だと認識できるのか。そもそも、目の前のものを認識するとはどのようなことなのだろうか。ヴルムは、我々の認知が様々な圧力によって初めて成立していることを、この興味深い作品群によって問いかけている。

展示風景より、《ファット・ハウス》
展示風景より、《ファット・カー》