NEWS / REPORT「儒教のかたち こころの鑑 一日本美術に見る儒教一」(サントリー美術館)開幕レポート。美術品からひもとく儒教の思想【2/4ページ】2024.11.27 最初から読む ブックマークsave 「第2章 禅僧と儒教」では、13世紀以降の為政者たちのブレーンでもあった禅僧による作品が紹介されている。例えば、日本最古の学校で儒教学習の拠点でもあった栃木県の足利学校に安置されていた《孔子坐像》や、上杉憲実が同学校に寄進した『尚書正義』(国宝)が同館に一堂に会するのは貴重な機会でもあるだろう。展示風景より、足利学校の《孔子坐像》(1535)。展示風景より、『尚書正義』(国宝、中国・南宋時代)。この書物には、「昭和」や「平成」など、日本の年号の典拠となる文言が記載されている さらに様々な思想の対立も起こったというこの時期には、儒教・仏教・道教の根源は同じである三教一致思想を示す《三教図扇面》も描かれた。展示風景より、右は《三教図扇面》(室町時代)。釈迦、孔子、老子といった儒教・仏教・道教の始祖がともに描かれている次のページ江戸幕府における儒教の在り方前のページへ1234次のページへ編集部