チームラボが、新たな常設ミュージアム「teamLab Forest(チームラボフォレスト)」を福岡市にオープンさせた。
このミュージアムが入るのは、7月21日にオープンした福岡PayPayドーム敷地内の複合施設「BOSS E・ZO FUKUOKA(ボス イーゾ フクオカ)」のなかだ。ミュージアムの規模は1500平米。会場は、大きく分けて「捕まえて集める森」と「運動の森」のふたつで構成されている。
まず「捕まえて集める森」は、「捕まえ、観察し、解き放つ」をコンセプトにした作品。来館者は、このために開発されたアプリ「Catching and Collecting Forest」をダウンロードし、アプリのカメラで、壁にいる動物を狙って光の矢を投げ込む。
放った光の矢が動物に命中し捕えると、動物は壁から消え、自分のスマートフォンに入る、という仕組みだ。捕まえられるのは約60種類の動物や魚たち。動物の情報はアプリの図鑑にコレクションされ、その特徴を体験を通して学ぶことができる。
自らの身体で探索し、発見し、捕まえ、それをきっかけに興味を広げていくことを主眼とした「捕まえて集める森」。スマホと空間が連動するチームラボ独自のシステムを、世界で唯一楽しむことができる場所でもある。
いっぽうの「運動の森」は、「身体で世界をとらえ、世界を立体的に考える」がコンセプトのフィールド。
作品は、《高速回転跳ね球のあおむしハウス》《ふわふわな地形のつぶつぶの地層》《インビジブルな世界のバランス飛石》《うごめく谷の、花と共に生きる生き物たち》《つぶつぶの滝、全身ですくうと小さきも大きなうねりとなるだろう》《花と共に生きる動物たち II》《鼓動する大地》《タイフーンボールと重力にあらがう呼応する生命の森 - 曖昧な9色と基本の3色》の8点で構成されており、複数の作品が入り交じる場所もある。
このフィールドの特徴は、なんといっても「身体性を強く意識させること」だ。例えば《高速回転跳ね球のあおむしハウス》は、チームラボが開発した多様な色に光る「高速回転跳ね球」で埋め尽くされた空間。
来館者が球体を跳んでいくと、球体は輝き、同じ色の球体を連続して踏むと、球体のなかが弾けて空間に広がっていく。さらに同じ色の球体を連続して踏むと「あおむし」が生まれ、最後まで連続して同じ色の球体を跳び続けると、空間のすべての同じ色の球体が弾け、空間全体からあおむしが生まれる、というもの。予想以上に柔らかい球体の感触や、それに応じた空間の変化は、子供はもちろん大人も楽しめる。
また《インビジブルな世界のバランス飛石》は、その名の通りバランス感覚が試される作品。踏むとインタラクティブに変化し、音色を響かせ、空間に影響を与える「バランス飛石」は、乗ると色々な揺れ方をし、バランスを必要とする。踏むと、その「バランス飛石」の色が、微小な生命に連続していくという仕組みだ。
こうした様々なインタラクティブ作品が並ぶ「teamLab Forest(チームラボフォレスト)」。いずれも複雑で立体的な空間になっているので、身体ごとインタラクティブな世界に没入してみてほしい。