開学以来初の7学科合同「選抜展」も。多摩美術大学の卒業制作・大学院修了制作展が1月と3月に開催

多摩美術大学の全学科が実施する卒業制作・大学院修了制作展が2020年1月と3月に分けて開催される。会期中は各学科の学部卒業生および大学院修了生の作品が八王子キャンパス内に一堂に集結。また、今年度は開学以来初の試みとなる、7学科合同開催の「選抜展」も実施される。

 

2018年度の学内展の様子

 多摩美術大学は、卒業制作・大学院修了制作展を2020年1月と3月の2回に分けて、八王子キャンパスにて開催する。日本画、油画、版画、彫刻、工芸、環境デザイン、情報デザインの7学科は1月16日〜1月19日、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、テキスタイルデザイン、芸術学、統合デザイン、演劇舞踊デザインの6学科は3月20日〜3月23日の期間で実施される。

 今年度は、開学以来初の試みとなる7学科合同の「選抜展」も1月16日〜1月19日に開催。日本画、油画、版画、彫刻、工芸、環境デザイン、情報デザインの7学科から選抜された作品が一堂に集う。

 また、期間中は各学科において、公開講評会や、特別授業、トークショーなどが行われる。

 日本画専攻は「大学院2年生修了制作公開講評会」 を1月17日の10時より、「美術学部4年生卒業制作公開講評会」 を1月18日の9時より開催。

 油画専攻では優秀な卒業生・修了生に与えられる学科独自の賞である「福沢一郎賞」と「辰野登恵子賞」に注目したい。「福沢一郎賞」は卒業生5名に、「辰野登恵子賞」は修了生1名に授与され、各受賞者の展示作品のキャプションに記載される。

2018年度の学内展の様子

 版画専攻は「大学院公開修了審査会」を1月16日に実施。大学院2年間の研究成果・論文発表を行い、審査員や会場からの質疑応答を行う。

 また、版画専攻では著名人による特別授業も実施される。版画家・山本容子と担当編集者の刈谷政則、広松健児による「二人の担当編集者が語る『山本容子と本の話』」は1月18日の10時よりレクチャーホールBホールで開催。美術評論家・清水穣による特別授業「1910年代~1970年代の『コラージュ、モダニズム、写真』」も1月19日の10時より、レクチャーホールBホールで開催される。

 工芸学科による「大学院2年生修了制作公開講評会 博士前期課程工芸専攻・陶」は1月16日13時より、「大学院2年生修了制作公開講評会 博士前期課程工芸専攻・ガラス」は1月17日の10時より執り行われる。

 環境デザイン学科の「公開講評会」は、1月17日に図書館アーケードギャラリー、デザイン棟1Fギャラリーの5F、アートテーク1Fを中心に開催。企画・図面・模型・インスタレーション・映像と多様な作品を専任教員が講評する様子を見学できる。例年より大きな空間で展示を行うため、発表時に近い状態で鑑賞することができるのも魅力だ。

2018年度の学内展の様子

 メディア芸術コースは「ゲスト講評会」と「トークショー」 を1月17日の16時30分より、レクチャーホールAで開催。メディアアーティスト、キューレーター、ゲームプロデューサーなど各界で活躍するゲスト講師を招き、卒業制作から見えてくる未来のメディア芸術や、学生の作品を起点になにが期待できるのか、といったテーマで講評とトークを行う。

 情報デザインコースでは「美術学部4年生卒業研究制作公開講評会」を開催。1月16日と1月17日の9時30分から、情報デザイン棟の3Fや4F、アートテーク1F 、メディアホール1Fで、専任教員が講評している様子を見学することができる。

 このほかにも、各学科や個人・グループ単位による展示や公演が各所で開催される。新たな才能を見つけることができる複合的な展覧会として、ぜひ会期中の多摩美術大学を訪れてみてほしい。

編集部

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