中島由夫は1940年埼玉県生まれの現代美術家。50〜70年代に日本とヨーロッパを中心に、前衛芸術運動に参加した。
近年では、国内外の美術史家によってその活動が検証され、評価が高まりつつある中島。2017年には日本、オーストリア、デンマーク、スウェーデンで個展を行い、18年にはドキュメンタリー映画の公開も予定されるなど、いま再び注目を集めている。
小学校の教科書でゴッホの作品を見たことから画家を志し、中学卒業後には上京。50年代なかばの前衛芸術台頭の時代に、数々のハプニング・パフォーマンスを行った。23歳で渡欧後、各地で芸術運動に加わりながら放浪し、スウェーデンを拠点に活動するようになる。ヨーロッパ各地の美術館、ギャラリーでの個展などで精力的に活動を続け、近年は再び日本での活動にも力を注いでいる。
本展では未発表のアッサンブラージュ作品35点を、国内外の芸術運動での記録とともに公開。会期中にはパフォーマンスなどのイベントも開催され、様々な角度から中島の魅力を紹介する。