2024.6.18

4回目の「Art Collobaration Kyoto」が詳細発表。国内外から69ギャラリーが参加

2021年に初開催された京都の現代美術の国際的アートフェア「Art Collobaration Kyoto(ACK)」が、今年の出展ギャラリーやパブリックプログラムなどの詳細を発表した。

2023年の「Art Collobaration Kyoto(ACK)」イベントホール会場俯瞰
Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki
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 今年で4回目の開催を迎える京都の現代美術の国際的アートフェア「Art Collobaration Kyoto(ACK)」が、出展ギャラリーやパブリックプログラムなどの詳細を発表した。

 「コラボレーション」をコンセプトに、国内外のギャラリーがブースをシェアして出展する形式が最大の特徴となる同フェア。今年は、19の国・地域(25都市)から総勢69ギャラリーが参加する。

 メインセクション「ギャラリーコラボレーション」では、国内から27ギャラリー、海外に本拠地のある29ギャラリーが出展。なかでは、Galerie Tenko Presents(東京)やMUJIN-TO Production(東京)、Weiss Falk(バーゼル)、kurimanzutto(メキシコシティ)、KASMIN(ニューヨーク)、Matthew Marks Gallery(ニューヨーク)WKM Gallery(香港)、STPI – Creative Workshop & Gallery(シンガポール)などが初めて参加する。

2023年のACKイベントホール会場風景

 京都にゆかりのあるアーティストや作品を紹介する「キョウトミーティング」では、今年は展示規模を拡大。国内からは9ギャラリー、海外からは4ギャラリーが参加し、合計13ブースで多彩な展示を行う。

 また、今年の「ACK Curates」のテーマは「Resilience」(レジリエンス)に設定。このテーマについて、プログラムディレクターの山下有佳子は声明文で次のように述べている。

困難をしなやかに乗り越え、自身との対話と内省を繰り返すことによって回復するという人間に本来備わっている力=レジリエンスは、複雑な現代社会を生き抜くための重要なキーワードとなっています。新しい情報が目まぐるしく流れる中で、私たち一人ひとりが、自身の価値観を見失うことなく、互いに表現し、個を尊重し合える環境を整えるべく、ただひたすらに毎日を地道に繰り返していくこと。一見単調に思えるその毎日の繰り返しこそが、より多様でよりよい社会を築くための第一歩になると私たちは信じています。自己との対話を続け、確固たる自身の世界観を確立することで、他者の多様な価値観を受け容れることができます。私たちはレジリエンスによって芸術や社会の歴史を振り返りながら、同時に次の時代への扉を開いていけるのです。

 このテーマに着想を得て展開する企画展示「パブリックプログラム」は、キュレーターであるアンドレ・チャン(陳子澂)とチョン・チンイン(張瀞尹)によって2018年に設立された、香港拠点のキュレーションプラットフォームである「Arts Collective」をゲストキュレーターに迎え、フェア会場及びその周辺の様々なスペースを使って様々なプログラムを展開する。

 そのほか、カンファレンス機能の充実や文化芸術を中心としたコミュニティ形成を目指すトークプログラム「ACK Talks」や、会場内をガイドツアーで巡る「みる」と、実際に手を動かしてアーティストとともに作品を制作する「つくる」がセットになった参加型ワークショップ「ACK Kids’ Programs」も実施予定。そちらもあわせてチェックしてみてほしい。

 全ギャラリーのラインナップは以下の通り。

ギャラリーコラボレーション(ホストギャラリー/ゲストギャラリー)

ANOMALY(東京)/A Thousand Plateaus Art Space(成都)、N/A*(ソウル)
Blum(東京)/Foksal Gallery Foundation*(ワルシャワ)
COHJU(京都)/Galerie Marguo*(パリ)
CON_(東京)/WWNN*(ソウル)
HAGIWARA PROJECTS(東京)/GAULI ZITTER*(ブリュッセル)
imura art gallery(京都)/Chabot Fine Art*(ハーグ)
KANEGAE*(京都)/THE SHOPHOUSE*(香港)
KAYOKOYUKI(東京)/Mendes Wood DM(サンパウロ)
MAHO KUBOTA GALLERY(東京)/STPI – Creative Workshop & Gallery*(シンガポール)
MISAKO & ROSEN(東京)/i8 Gallery*(レイキャビク)
水戸忠交易*(東京)/Annely Juda Fine Art*(ロンドン)
MUJIN-TO Production*(東京)/Crèvecœur(パリ)、Nonaka-Hill(ロサンゼルス)
nca | nichido contemporary art(東京)/Mind Set Art Center*(台北)
rin art association*(高崎)/WKM Gallery*(香港)
Satoko Oe Contemporary(東京)/Rossi & Rossi(香港)
SCAI THE BATHHOUSE(東京)/Tanya Bonakdar Gallery*(ニューヨーク)
思文閣(京都)/kurimanzutto*(メキシコシティ)
Sho + 1(東京)/KASMIN*(ニューヨーク)
シュウゴアーツ(東京)/TKG+(台北)
タグチファインアート(東京)/Dep Art Gallery*(ミラノ)
TARO NASU(東京)/Matthew Marks Gallery*(ニューヨーク)
Galerie Tenko Presents*(東京)/Weiss Falk*(バーゼル)
小山登美夫ギャラリー(東京)/Each Modern(台北)
XYZ collective(東京)/LambdaLambdaLambda*(プリシュティナ)
ヨシアキ イノウエ ギャラリー(大阪)/Chris Sharp Gallery*(ロサンゼルス)
ユミコチバアソシエイツ(東京)/Castelli Gallery*(ニューヨーク)
4649(東京)/Lomex*(ニューヨーク)

キョウトミーティング

ARTCOURT Gallery(大阪)、galerie frank elbaz(パリ)、Johyun Gallery(釜山)、A Lighthouse called Kanata(東京)、MAKI Gallery(東京)、MORI YU GALLERY(京都)、MtK Contemporary Art(京都)、neugerriemschneider(ベルリン)、OSCAAR MOULIGNE(京都)、Gallery OUT of PLACE(奈良)、Perrotin(東京)、Ulterior Gallery(ニューヨーク)、YUMEKOUBOU GALLERY*(京都)
*=初出展