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予想落札額として過去最高。
モディリアーニ《横たわる裸婦》に163億円

2017年、レオナルド・ダヴィンチの絵画《サルバトール・ムンディ》が美術作品として過去最高の落札額約4億5000万ドルを記録し、話題を呼んだアートマーケット。ここでまた新たな記録が生まれようとしている。

アメデオ・モディリアーニ 横たわる裸婦 1917 ©Sotheby’s

 レオナルド・ダ・ヴィンチが描き、最後の個人所有作品だった《サルバドール・ムンディ》(1917)が落札されたのは2017年11月15日、クリスティーズ・ニューヨークでのこと。4億5031万2500ドル(当時のレートで約508億円)という落札額に世界中の注目が集まったことは記憶に新しい。このアートマーケットの熱狂が、今年もまたやってくるかもしれない。

 クリスティーズと双璧をなすオークション大手のサザビーズは4月24日、アメデオ・モディリアーニの裸体画《横たわる裸婦》の予想落札額を1億5000万ドル(約163億円)と発表した。これは美術作品の予想落札額として史上最高となる。

アメデオ・モディリアーニ 横たわる裸婦 1917 ©Sotheby’s

 同作は、1917年に描かれた油彩画。モディリアーニは、横たわる裸婦像を22枚、座る裸婦像は13枚残しており、このうちの1点。縦89.5×横146.7cmというサイズは、モディリアーニ作品の中でも最大。個人コレクターが所有していたもので、5月14日にサザビーズ・ニューヨークで開催される印象派・近代美術イブニングセールの目玉として出品される。

 この作品以前に最高予想落札額の地位を保持していたのは、2015年にクリスティーズから出品されたパブロ・ピカソの《アルジェの女たち バージョンO》で、当時の予想落札価格は1億4000万ドル(約152億円)。結果的に、当時の史上最高額である1億7936万5000ドル(約215億円)で落札され、一躍話題をさらった。

 昨年の主役である《サルバトール・ムンディ》は、予想落札額の1億ドルをはるかに上回る額で落札され、ルーヴル・アブダビへと渡った経緯がある。今回の美術史上における重要作品がどこまで数字を伸ばすのか、5月のセールから目が離せない。

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