ニューヨーク・チャイナタウンに、新たな文化拠点「The Wang Contemporary」が2月に開館する。
ファッションデザイナーでありカルチャー・アイコンとしても知られるアレキサンダー・ワンと、その母で実業家・慈善家のイン・ワンによって創設される同施設は、アジアおよびアジア系アメリカ人の創造性を、アート、デザイン、音楽、パフォーマンスといった横断的な領域から紹介する、ミッション主導型の文化機関だ。機関が入居するのは、チャイナタウンの象徴的建築として知られるボウリー通り58番地の歴史的建物だ。

1924年に銀行として建設されたこのドーム屋根の建物は、2011年に歴史的建造物に指定され、25年にワン親子によって取得された。100年以上の歴史のなかで、初めて中国系アメリカ人が所有者となったこの建物は、「商業」の象徴から「創造と文化交流」の拠点へと生まれ変わる。ボウリー地区は、移民文化やヴォードヴィル、音楽ホール、さらにはパンクやグラフィティといった実験的表現の交差点として、ニューヨークの文化史をかたちづくってきた場所でもある。

イン・ワンはプレスリリースで、「東洋と西洋をつなぐことは、私にとって概念ではなく、生き方そのものだった」と語り、この場所に文化機関を設立することについて「継続性とレジリエンス、そして私たちの物語が恒久的な居場所を持つという信念の象徴」とコメントした。
いっぽう、アレキサンダー・ワンは、自身のアジア系アメリカ人としての経験に触れ、「私たちの声や物語、創造的な力が正当に映し出される場所は多くなかった。この空間は、物理的にも文化的にも“場を取り戻す”試みだ」と述べている。
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