石川・金沢市の金沢21世紀美術館が、大規模修繕のため2027年5月~28年3月の期間、休館する。
金沢21世紀美術館は、2024年の元旦に発生した能登半島地震によって被災。展示室の天井に設置されていたガラス板が落下し、展示室は休室を余儀なくされた。約3ヶ月に及ぶ工事の末、同年6月には露出天井で再開。なお、ガラス板落下の原因について、詳細は明らかにされていない。
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金沢市は同館の経年劣化を踏まえ、被災箇所の本格的な補修に加え、大規模修繕を行う方針を明らかにしていた。今回決定した休館期間で、ガラス天井の修繕のほか、屋上の防水や空調装置の入れ替えを実施することになる。
金沢21世紀美術館は2002年に設立。建物は円のかたちをしたガラス張りの平屋が特徴で、設計は妹島和世と西沢立衛からなるSANAAが手がけた。恒久展示作品としてレアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》、オラファー・エリアソン《カラー・アクティヴィティ・ハウス》、アニッシュ・カプーア《L'Origine du monde》、ヤン・ファーブル《雲を測る男》などが知られており、近年は国外からの観光客も多く訪れている。