沖縄を拠点に活動を続ける写真家・石川真生。その自伝的ドキュメンタリー映画『オキナワより愛を込めて』(監督:砂入博史)が、8月24日より沖縄・桜坂劇場にて先行上映、8月31日よりシアター・イメージフォーラムほかで全国公開される。
石川は1953年沖縄県大宜味村生まれ。71年に11.10ゼネストを機に、写真家になることを決意する。74年にWORKSHOP写真学校「東松照明教室」で写真を学ぶ。翌75年から、黒人兵向けのバーで働きながら、黒人兵とバーで働く女性たちを撮り始める。以降半世紀に渡り、沖縄を拠点に制作活動を続け、沖縄に関係する人物を中心に、人々と時間を共にしながら写真を撮り続けている。2011年に『FENCES, OKINAWA』でさがみはら写真賞を受賞。2014年から沖縄の歴史を再現した創作写真シリーズ「大琉球写真絵巻」を開催。23年に開催れされた大規模個展「石川真生 ー私に何ができるかー」(東京オペラシティ アートギャラリー)は記憶に新しい。2019年に日本写真協会賞作家賞、2024年には土門拳賞、文科大臣賞を受賞した。
本作は、石川が自身の初期作品を振り返りながら、当時の様子を語る自伝的ドキュメンタリー。写真家としての石川真生のルーツをたどりながら、ファインダーを通して語られた「愛」、そして作品の背景となった歴史、政治、人種差別、それらを乗り越えるパワーを写真とともに映し出していく。