グッゲンハイム美術館が初の女性館長兼財団CEOを任命。グッゲンハイムの4館を統括

グッゲンハイム美術館館長兼同財団のCEOに美術史家、キュレーターのマリエット・ヴェスターマン博士が任命された。就任は2024年6月1日。

マリエット・ヴェスターマン博士 Photo courtesy NYU Abu Dhabi(出典=プレスリリース)

 ソロモン・R・グッゲンハイム美術館館長兼同財団のCEOに美術史家、キュレーターのマリエット・ヴェスターマン博士が任命された。この役職に女性が就くのは史上初となる。

 現在、ニューヨーク大学アブダビ校の副学長であるウェスターマン。2007年から2010年まで同校の創設に携わり、19年からは副学長、最高経営責任者、芸術・人文科学教授として、学業、事務、財務、運営のすべてを監督している。グッゲンハイム財団は声明文で、「ヴェスターマン博士は、美術史、美術館、研究に対する深い知識と、組織運営、慈善活動、国際関係における専門知識を兼ね備えている」と評価している。

 正式な就任は2024年6月1日。ウェスターマンは今後、美術館館長兼財団CEOとして、ニューヨークのグッゲンハイム美術館を監督・指揮し、財団のコレクションと、スペイン・ビルバオ、ヴェネチア、アブダビにあるグッゲンハイム美術館を統括する予定だ。

 ソロモン・R・グッゲンハイム財団評議員会議長のJ・トミルソン・ヒルは、「ウェスターマン博士は、この重要な役割にユニークな資質と経験をもたらしてくれる。それは、幅広い世界観、複数の利害関係者の間を取り持ち、地理的な違いを超えて重要な問題を解決してきた経験、そして学術、卓越性、そして芸術と文化が持つインスピレーションとつながりを生み出す力に対する深い信念に根ざしたものだ」と期待を寄せている。

 ヴェスターマンは次のようにコメントしている。「私は、美術史家として、世界的な教育者として、キュレーターとして、慈善活動家として、学術的指導者として、素晴らしい経験に恵まれてきた。過去の役割で私に刺激を与えてくれた複雑さや高い意欲は、グッゲンハイムがひとつの使命に団結し、それぞれの地域環境と地域社会に完全に根ざした美術館のネットワークとして、その潜在能力を最大限に発揮できるよう支援するための準備を整えてくれた」。

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