森山未來らが神戸でアーティスト・イン・レジデンス開設へ。無償でスペース提供

俳優でダンサーの森山未來ら有志がコレクティブ「HAAYMM」(ハイム)を結成。神戸で「Artist in Residence KOBE」の運営をスタートさせる。

「HAAYMM」。左から森山未來、遠藤豊、松下麻理、中村愛子、小泉亜由美、小泉寛明

 俳優でダンサーとしても活動する森山未來らがコレクティブ「HAAYMM」(ハイム)を結成。4月13日より神戸市中央区で「アーティスト・イン・レジデンス神戸」(略称=AiRK)を実験的にスタートさせた。

 「HAAYMM」のメンバーは、アムステルダムと東京を拠点とする有限会社「ルフトツーク」の代表を務めるテクニカル・ディレクター/アート・ディレクターの遠藤豊や神戸R不動産の小泉寛明、EAT LOCAL KOBEの活動(FAR MSTANDやFARMERS MARKET)を主導する小泉亜由美、神戸フィルムオフィス代表の松下麻理、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)の制作・広報の中村愛子ら6名。

 AiRKの拠点は異人館で知られる神戸・北野地区。かつて神戸市内に存在した各国領事館や大使館で働く人たちも居住していた「外国人マンション」と呼ばれる建築物のひとつをリノベーションし、3階建てヴィンテージマンションの2〜3階部分を活用する。

 初年度は神戸市内に多数存在する文化施設と提携し、滞在制作を行うアーティストを優先的に誘致。将来的には大学や各国の大使館、領事館の文化担当官などと連携し、国内外からのアーティストの受け入れや運営メンバーによるアーティストの選定、年間のプログラム作成、地域交流として神戸市民が参加可能なプログラムなどを実施する。

 アーティストには滞在場所を無償で提供することを目指しており、そのための物件の初期費用と賃料の一部、計350万円をクラウドファンディングで募集する。なお運転資金は出資者からの寄付金で補い、次年度からは行政の助成金制度等も活用することで持続可能な官民一体となった運営の形成を目指すとしている。

 神戸出身でアーティスト・イン・レジデンスの経験も豊富な森山は、今回の試みついて次のようなコメントを寄せている。

僕自身、風の流れに身を委ねるように国内外を旅して、道中での出逢いから作品が生まれ、また旅を続ける。そんな生き方をしてきたように思います。六甲山と大阪湾の陸海風、播磨と摂津に流れる季節風、そして世界中から神戸港に流れ込む多種多様な文化の風。出身地だからということではなく、神戸という街は僕にとって相性が良い場所なのだと気づいた瞬間がありました。 風の街であり、文化のるつぼである北野にアーティスト・イン・レジデンスができるということはアーティストにとって、そして僕にとっても、とても意味のあることだと考えています。 

編集部

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