フランスがウクライナの文化関係者を支援へ。100万ユーロの基金を設立

ロシアの侵攻により亡命するウクライナのアーティストや文化関係者を受け入れるため、フランス文化省が100万ユーロの支援基金を発表した。侵攻に反対するロシア人アーティストも対象となっている。

ウクライナ国旗の色で彩られたエッフェル塔出典=ウィキメディア・コモンズ(By Pierre Blaché from Paris, France - Eiffel Tower with the colors of the Ukrainian flag, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=115656284)

 フランス文化省が、ウクライナのアーティストや文化関係者を受け入れるための100万ユーロの支援基金を発表した。

 この基金は、緊急受け入れプログラムと芸術創作支援システムの2部で構成。加えて、文化省の監督下にある99校において学生を受け入れるための30万ユーロの資金も追加される予定で、ロシアの反体制的なアーティストも対象となっている。

 また75万ユーロの緊急受け入れプログラムにより、ウクライナ語とロシア語による電話受付プラットフォームが設置。同プラットフォームは、亡命アーティストを支援する組織「Atelier des artistes en exil」と共同で実施され、関係者を簡単かつ迅速に案内することが可能になるという。

 このプログラムでは、ウクライナのアーティストや文化関係者とその家族を3ヶ月間、同省の公的機関のネットワーク内のレジデンスに受け入れるための資金も提供される予定だ。

 同省の声明文のなかで、ロズリーヌ・バシュロ=ナルカン文化大臣は「ウクライナのアーティストがフランスで創作活動を続けるために同行すること」を望んでおり、「この追加的な支援は、研究助成金、芸術プロジェクトへの資金提供だけでなく、展覧会の普及のための支援というかたちになるだろう」としている。

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