昨年4月、「サンフランシスコ経済復興タスクフォース」を設立したサンフランシスコ市が、アーティストを対象としたベーシックインカム制度の運用をスタートさせる。
この制度は、130人のサンフランシスコのアーティストに対し、6ヶ月間にわたり毎月1000ドルを支給するというもの。18歳以上かつ、パンデミックによって収入減少に直面しているあらゆるジャンルのアーティストが対象で、「歴史的に疎外されたコミュニティに根ざした芸術活動を行っていること」が条件となる。
サンフランシスコ市長のロンドン・ブリードは、このベーシックインカムプログラムについて「芸術は地域経済にとって非常に重要であり、長期的な復興には欠かせないもの。芸術の復興はサンフランシスコの復興につながる」としつつ、ベーシックインカムが「クリエイティブ・セクターがこの困難な時期を乗り切り、以前よりもさらに強く、回復力のある状態で戻ってくることを支援する革新的な取り組みだ」としている。
同市によると、新型コロナウイルスのパンデミック以前、サンフランシスコの芸術文化セクターは年間14億5000万ドルの経済活動を生み出しており、約4万人がフルタイムで従事していたという。
ベーシックインカムプログラムの募集はすでにスタートしており、選考の末、5月21日から支払いが始まる。