新型コロナウイルスの影響により、来場者の安全確保を求められる美術館や博物館。それを支援するために、一般社団法人IoTリサーチ&デザイン、ドゥ・クリエーション、美術出版社の3者が提携をし、美術館・展覧会トータル支援システム「ART PASS」をスタートさせた。
「ART PASS」はKDDIが開発した会員プラットフォームを利用し、「時間制来館者システム」「スマホ音声ガイド」「図録・ECサイト」「事務局開設・スタッフ提供」の4つの柱で構成されるシステム。
「時間制来館者システム」は、事前に日時指定の予約ができるだけでなく、購入チケットの日時変更や購入チケットの分配、既存の前売りチケットシステムとの併用も可能。入退場を管理することで滞在人数や混雑状況をリアルタイムで把握することができ、QRコードによる複製防止対策や転売防止対策も実装されいてる。
「スマホ音声ガイド」では、ガイド専用機器を使わずに、来館者のスマートフォンで聞ける音声ガイドアプリ「ART PASS オーディオガイド」を提供する。美術出版社がプログラム内容を企画して展覧会の魅力を提案。主催者の希望に合わせてダウンロードデータの視聴期間を設定でき、スマホ端末の貸し出しにも対応できる。
「図録・ECサイト」は、展覧会公式図録の編集・デザイン・制作ができるサービス。さらに美術出版社のアートEC「OIL by 美術手帖」で図録販売やグッズ販売も可能だ。
「事務局開設・スタッフ提供」は、入退場管理など来館者サポートを実施するためのスタッフを会期中提供するサービス。事務局を開設し、スマホを持っていない人に向けて、予約用のコールセンターも準備できる。
主催者は、以上のシステムを一括で利用、もしくは必要なサービスを選択して利用することが可能となっている。申し込みの相談は 「ART PASS」のメール(artpass@do-c.com)より受け付けている。
なお、同サービスを利用した品川亮の個展「瞬かない星を眺めて」(12月18日~20日)が、京都・中京区の庵町家ステイ三坊西洞院町町家にて開催される。