『ブレード・ランナー』のシド・ミード、86歳で逝去

世界的な工業デザイナーであり、数々のSF作品に携わってきたシド・ミードが12月30日、86歳で亡くなった。

 

シド・ミード 出典=ウィキメディア・コモンズ

 映画『ブレードランナー』や『エイリアン2』などのプロダクション・デザインを手がけたことで知られるデザイナー、シド・ミードが12月30日にカリフォルニア州パサデナの自宅で逝去した。享年86。

 シド・ミードは1933年アメリカ・ミネソタ州セントポール生まれ。フォード社のカーデザイナーとしてキャリアをスタートさせ、1970年に独立。その後の79年、初の個人画集『センチネル』をきっかけに、映画監督のリドリー・スコットが『ブレードランナー』(1982)のインダストリアル・デザイナーとして起用し、映画界で注目を集めた。映画美術の仕事では『スタートレック』(1979)を皮切りに『トロン』(1982)、『エイリアン2』 (1985)など名作の数々に携わってきた。

 2019年には、日本では34年ぶり3回目となる個展「シド・ミード展 PROGRESSIONS TYO 2019」(4月27日〜6月2日)をアーツ千代田3331で開催。ミード自身が所有する膨大なアーカイブから、厳選された約150点の画稿を紹介し、3万人を超える人々が足を運んだことは記憶に新しい。

「シド・ミード展 PROGRESSIONS TYO 2019」会場風景より

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