辺野古埋め立てに関する沖縄県民投票を受けて。東京藝術大学で開催のシンポジウムに津田大介、元山仁士郎らが参加

今年2月に行われた、普天間飛行場の辺野古移設のための埋め立てに関する沖縄県民投票。この投票がなんだったのかを振り返るとともに、県民の分断や、沖縄と本土の対立などの諸問題を考えるシンポジウムが、4月13日に東京藝術大学で開催される。

 今年2月24日、沖縄県で行われた「普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立てに対する賛否についての県民による投票」。52.5パーセントの有権者が投票し、「反対」71.7パーセント、「賛成」19.0パーセント、「どちらでもない」8.7パーセントという結果となった。これを受けて政府は「真摯に受け止める」としたものの、現在も新基地建設の工事は続いている。

 こうした状況を受けて、シンポジウム「沖縄県民投票を受けて」が東京藝術大学で開催される。同シンポジウムでは「今回の沖縄県民投票とはなんだったのか」の検証を出発点に、本土と沖縄の報道をはじめとする温度差や対立、そして基地によって生じている県民の分断など、様々な問題が議論される。

 報告者は、「『辺野古』県民投票の会」元代表で、沖縄の5市が県民投票不参加を表明したことに抗議するハンガーストライキを行った元山仁士郎、フリーランスキュレーターで選挙ライターの宮原ジェフリー、東京藝術大学の居原田遥の3名。

 またディスカッサントとして、「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介、早稲田大学教授でメディア研究を専門とする伊藤守が参加。司会は東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授の毛利嘉孝が務める。

 今回の沖縄県民投票をたんなる政治の問題としてではなく、文化や表現に関わる者にとっても重要な問題としてとらえ開催される同シンポジウム。「沖縄でいま、何が起きているのか」を出発点に、表現を取り巻く様々な議論が期待される。

編集部

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