公開講座で精神的苦痛。女性受講生が京都造形芸術大学を提訴

アーティスト・会田誠らが講師を担当した、京都造形芸術大学の公開講座「人はなぜヌードを描くのか、見たいのか。」を受講した女性が精神的苦痛を受けたとして、同大の運営母体である学校法人瓜生山学園を提訴。東京地裁に、慰謝料など約333万円の支払いを求める訴訟を起こした。

京都造形芸術大学人間館 出典=ウィキメディア・コモンズ

 京都造形芸術大学の市民講座「藝術学舎」を受講した女性が、アーティスト・会田誠や写真家・鷹野隆大らの講義で精神的苦痛を受けたとして、同大の運営母体である学校法人瓜生山学園を提訴したと弁護士ドットコムなどが報じた。

 女性が受講したのは、同大東京外苑キャンパスの「藝術学舎」で2018年4月から6月にかけて開講された公開講座「人はなぜヌードを描くのか、見たいのか。」。横浜美術館の「ヌード展」を契機に開催された同講座では、ヌードを切り口にした全5回の講義が行われ、篠山紀信、藤原えりみ、会田誠、沼田英子、鷹野隆大の5名が講師として登壇した(フリーランス編集者・鈴木芳雄は全5回に登壇)。

 弁護士ドットコムによると、受講生の女性はこのうち会田と鷹野の講義において、「涙を流した少女がレイプされた作品」や「勃起した男性の写真」などを見せられたことを受け、急性ストレス障害を発症したという。なお、同講座を紹介する藝術学舎のウェブサイトでは、会田が担当する第3回について、「ヌード、あるいは女性像を画題にした自作を中心に話します。たぶん芸術と対立概念になりがちなポルノの話や、第二次性徴期の話、フェミニズムの話なども避けては通れないでしょうね」という説明書きがなされていた。

 この件に関して京都造形芸術大学は、「訴状が届いていないのでお話しできません」とコメント。いっぽう会田誠はTwitter上で「寝耳に水でした。」として以下のような投稿をしている。

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