《叫び》来日で話題。『美術手帖』10月号増刊は、エドヴァルド・ムンクを特集
10月29日に開幕する「ムンク展ー共鳴する魂の叫び」(東京都美術館)に先駆け、エドヴァルド・ムンクを特集した『美術手帖』10月号増刊が刊行された。”叫びの画家”として世界中に知られる狂気のイメージだけでは語ることができないムンクの真実を、多彩な執筆陣が解き明かす内容となっている。
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いよいよ10月27日に開幕する「ムンク展ー共鳴する魂の叫び」(東京都美術館)。その開幕を前に、ムンクを特集する『美術手帖』10月増刊号が刊行された。
《叫び》の作者として世界中にその名を知られる、エドヴァルド・ムンク。人間の根幹にある不安・恐怖を鮮烈に表出した作品により、ムンク自身も狂気や苦悩という側面が強調され、"叫びの画家"のイメージが形成された。しかし、多作だった画業に目を向けてみると、従来のイメージだけでは語ることができない、多様な芸術家像が浮かび上がってくる。
本特集では、巻頭で波瀾の人生を送ったムンクの足跡を現地に取材したノルウェー紀行や、多作だった作品世界を6つのキーワードで紹介する東京都美術館小林明子の解説など、ムンクの生涯と代表的な作品を網羅して紹介。
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また、ムンクの代名詞である《叫び》もピックアップ。なぜ《叫び》は複数枚存在し、何が描かれているのかといった疑問に答える基礎的な解説をはじめ、”統合失調的”絵画の代表格として研究されてきた《叫び》を、精神科医で評論家である斎藤環が新解釈で挑む論考などを収録。未だ謎の多い絵画を、様々な視点から考察する。
このほか、画家のO JUN、詩人の冬月悠光による寄稿、美術家の高田冬彦と劇作家の市原佐都子による対談、南アフリカ出身の画家マルレーネ・デュマスのインタビューなど、現代のアーティストたちが語るムンク論も必見。さらに、最新の研究によるムンクと写真、画家として自己演出を巧みに行ったムンクの姿など、知られざる一面までを明かしていく。
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