現代演劇界を牽引する逸材。
マームとジプシー主宰、藤田貴大が
待望の新作「BOAT」を発表

マームとジプシーの主宰・藤田貴大による約一年ぶりの新作『BOAT』が、東京芸術劇場プレイハウスで上演される。本作は、マームとジプシーの近作『カタチノチガウ』『sheep sleep sharp』の完結編。上演期間は2018年7月16日〜26日。

藤田貴大「BOAT」 AD:名久井直子 撮影:井上佐由紀

 今後の活躍が期待される気鋭の演出家、劇作家を積極的に起用し、活躍の場を提供し続ける東京芸術劇場。マームとジプシーを主宰する藤田貴大もそのひとりである。

 藤田の演出の特徴は、象徴的なシーンの繰り返しを別の角度から見せるといった映画的手法。音楽用語である「リフレイン」の概念を演劇に取り入れた「反復する演劇」によって、観客や俳優への作用を探求している。その独特のスタイルは、多くの演劇ファンを魅了し、現代演劇界で常に注目を集めてきた。

 プレイハウスで発表される藤田の作品は、『小指の思い出』『ロミオとジュリエット』に次いで、新作『BOAT』が3作目となる。藤田が自身の言葉を扱って書き下ろした本作は、タイトルにもなっている「ボート」を象徴的に扱いながら、過去でもなく未来でもない、「現在の空気」を描いていくもの。マームとジプシーの近作『カタチノチガウ』『sheep sleep sharp』の完結編であり、約1年ぶりの新作だ。

藤田貴大「BOAT」 AD:名久井直子 撮影:井上佐由紀

 本作を彩るのは、その確かな演技力で多くの演出家からの信頼が厚い中嶋朋子、藤田作品において絶大な存在感を放つ青柳いづみ、16年の当劇場公演『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じきった豊田エリーら個性派メンバー。さらに、昨年俳優としてもデビューを果たしたMEN'S NONNOの専属モデル・宮沢氷魚も参加。宮沢は、本作が舞台初挑戦となる。新たな布陣で繰り広げられる藤田ワールドに期待したい。

編集部

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