現代の家族像を考える。森栄喜の個展「Family Regained」

写真家の森栄喜が、KEN NAKAHASHIで初となる個展を開催。今年秋に刊行される「家族」をテーマとした写真集『Family Regained』に収録される新作を展示する。会期は9月8日〜30日。

© 2017 Eiki Mori from the series Family Regained, C Print, Courtesy KEN NAKAHASHI

 写真家・森栄喜は1976年石川県生まれ。2013年に、当時のパートナーとの日常を1年間にわたり撮影した写真集『intimacy』で第39回木村伊兵衛賞を受賞。また、同性婚をテーマにしたパフォーマンスと、その記録映像作品《Wedding Politics》などでも知られる。

 本展では、今年秋にナナロク社より刊行される写真集『Family Regained』から厳選した作品を展示。このシリーズで森は、親しくしている友人、恋人同士、夫婦などの家族に自らも加わり、被写体の暮らす住居や庭先を舞台に、セルフタイマーを用いて撮影。その写真群を、血の色である真っ赤なフィルターを通して見せている。同時代のいくつもの家族と森の写真という媒介が共振し、多様な形態を持つ今日の家族像が立ち上がってくるような作品だ。

 展示と同時期には、恵比寿のNADiff galleryと、フェスティバル/トーキョーの会場である池袋西口公園の2ヶ所で、この「Family Regained」シリーズから派生して制作されたパフォーマンスと記録映像作品の上映も行われる。

© 2017 Eiki Mori from the series Family Regained, C Print, Courtesy KEN NAKAHASHI

編集部

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