知られざる画家、オットー・ネーベル。日本初の回顧展開催!

20世紀のスイス、ドイツでクレーやカンディンスキーらとともに活動した画家、オットー・ネーベルの日本初の回顧展が開催決定。渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムにて10月7日から。

オットー・ネーベル ナポリ 「イタリアのカラー・アトラス(色彩地図帳)」より 1931 紙に水彩 オットー・ネーベル財団

 オットー・ネーベル(1892〜1973)はベルリンに生まれ、スイス・ドイツで活動した画家。1920年代半ばにワイマールに滞在し、バウハウスでカンディンスキーやクレーと出会い、長年にわたる友情を育んだ。美術のみならず、建築や演劇も学んだネーベルは、画家としてだけでなく、版画家や詩人としても活動した。

オットー・ネーベル 聖母の月とともに 1931 不透明水彩によるハッチング、紙 ベルン美術館

 日本初の回顧展となる本展では、ネーベルの活動初期から晩年までの作品を展観。イタリア滞在中に各都市の景観を色彩で表現したスケッチブック「イタリアのカラー・アトラス(色彩地図帳)」や、都市の建築物の輪郭を単純化したかたちと色彩で捉えた「都市の建築シリーズ」、後半生に描いた実験的な抽象画など、バリエーション豊かな作品が一堂に会する。

 また本展では、クレーやカンディンスキー、シャガールなど、ネーベルに影響を与えた同時代の画家たちの作品もあわせて紹介し、20世紀美術の流れのなかで、ネーベルの創作活動の軌跡をたどる。

オットー・ネーベル 明るい黄色の出来事 1937 キャンバスに油彩 オットー・ネーベル財団

 会期中には、ピアニストの林正樹によるサロン・コンサートも開催。自らの創作をオーケストラの指揮者になぞらえていたネーベルの絵の世界を、音で表現する。

 なお、本展は2018年4月28日より6月24日まで、京都文化博物館に巡回予定。

編集部

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