代表作と新作を一堂に。
野村仁「光と地の時間」展がアートコートギャラリーで開催

写真を主な制作手段として用いるアーティスト・野村仁が新作「一枝の化石と銀河の光」シリーズと過去の代表作をアートコートギャラリーで展示する。会期は5月13日〜6月24日。

野村仁 北緯35度の太陽 1982-87 京都市美術館蔵 撮影=豊永政史 (参考作品)

 野村仁は1945年兵庫県生まれ。1969年の京都市立美術大学専攻科修了制作で《Tardiology》を発表。重力と時間により巨大な段ボールが崩壊していく節目をカメラでとらえて以降、写真を主要な制作手法に用いてきた。これまで東京都写真美術館、水戸芸術館現代美術センター、豊田市美術館での個展をはじめ、第5回インドトリエンナーレ(1982年)、第9回シドニー・ビエンナーレ(1992年)などの国際展にも参加。近年では「Re: play 1972/2015―『映像表現’72』展 、再演」 (東京国立近代美術館、2015年)や「宇宙と芸術展」(森美術館、2016年)への参加が記憶に新しい。

 本展は、常温で昇華するドライアイスを題材に、写真を彫刻作品として制作した《Dryice》や、月の満ち欠けで光の時を記述し天体の諸現象へとレンズを向ける転機となった《‘moon’ score》、一日の太陽運行の光跡を一年分繋ぎ「時間の環」の発見へと至る《北緯35度の太陽》など野村の代表的な作品を展覧。

 また、太古と宇宙の遥かな時空間に思いを馳せた「一枝の化石と銀河の光」シリーズの新作も発表される。

編集部

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