他者の世界認識を探る狩野哲郎。
彫刻やドローイングを公開制作中!

身近な生き物の視線を取り入れた作品を制作している狩野哲郎が、府中市美術館で公開制作を行っている。公開制作は5月28日まで、6月1日〜7月2日には完成作品展示が行われる。

狩野哲郎公開制作「すべての部分が固有の形になる Every Part Unique」会場(制作)風景 2017年4月15日 copyright: the artist

 狩野哲郎は、1980年宮城県生まれ。石や木の枝などの自然素材や、ゴムホースや釣り具などの既製品を用いたインスタレーション、絵画、彫刻などを制作している。

 狩野の作品の特徴は、人間とはまったく別の「他者」の視線を導入することにある。例えば、個展「Nature/Ideals」(2015年、資生堂ギャラリー)では、会場に鳥を放ち、鳥の環境と人間が見る風景とを対比させた。

 今回の公開制作では、狩野が大量に持ち込んだ素材を選別し、加工方法を検討し、色やかたちを吟味するなど、さまざまな取捨選択を行っていく実際の制作プロセスを、間近で目にすることができる。

 会期中には、ともに同世代の美術作家である、今井俊介、青田真也をゲストに迎え、アーティストトークも開催される。

編集部

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