色鉛筆で物語を生み出す、
古武家賢太郎が描く「広島」

東京・神宮前のMAHO KUBOTA GALLERYにて、色鉛筆で板に描く絵画作品などを制作する、古武家賢太郎(こぶけ・けんたろう)の個展が開催される。会期は5月12日〜6月24日。

古武家賢太郎 The Crecent 2017 板に色鉛筆

 1975年生まれの古武家賢太郎は、ロンドン芸術大学チェルシーカレッジのファインアート修士課程で学び、現在もロンドンを拠点とするペインター。自然木の板に色鉛筆で直接描き込む独特の手法で、一見すると油絵にも見えるカラフルな絵画作品を制作している。

 2012年には文化庁新進芸術家海外研修制度研修員に選出され「17th DOMANI・明日展」(国立新美術館、2015)にも参加しているほか、商業ビルとのコミッションワークや書籍の装丁、アパレルブランドとのコラボレーションや現美新幹線での展示も手がけるなど、他領域で活動している。

 古武家が描くのは、神話や童話を連想させるような象徴的なモチーフを配した、幻想的な世界の風景やポートレイト。近年ではこれまでの手法だけでなく、封筒や葉書を支持体とする「Letters」シリーズも展開する。本展では「Hiroshima Colour」と題して、自身の出身地である広島をテーマにした新作を展示予定だ。

編集部

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