10月17日に開業する「京都髙島屋S.C.」。その専門店ゾーン「T8」の5、6階に「京都 蔦屋書店」がオープンする。
京都 蔦屋書店はアートや文化の伝統から最先端までを幅広く提案する店舗となることを想定。オープニングでは、京都を拠点に国内外で活躍する彫刻家・名和晃平、パロディを仕掛けた作品制作を通じてオリジナルとは何かを問う現代美術家・森洋史の展覧会のほか、若手注目作家らによる作品展が一斉に開催される。
5階のエキシビションスペースでは、名和晃平と名和が代表を務める制作スタジオ/プラットフォーム「Sandwich」による展覧会、KOHEI NAWA | Sandwich「Cell Field」が開催。油絵具を⽤いた数ヶ月間かけて変化するペインティング《Cell Field》や、物理シミュレーションによってセルの状態をあらわした版画シリーズなどに加え、テストピースやマテリアルサンプル、各種資料を展示する。
6階のギャラリーでは森洋史の個展「MEGAMORI/森洋史 個展」を開催。森が目指す新たなパロディ、シミュレーショニズムを展開し、消費し尽くされジャンク化していくサブカルチャーを美術表現として見せることを試みる。
また、5、6階のフロアに点在するアートスペースでは、京都で受け継がれてきた素材や技法を使った伝統工芸品から、最先端の現代美術まで、時間軸に囚われず作品を同一空間に提案する。
6階のアートウォールでは、厄災や抵抗を可視化してきた歴史に着目する丹羽優太の「キメラ流行記」を、6階のアートスクエアでは器に施される装飾物としてのモチーフを拡大、切り取り、圧縮する桝本佳子の作品を展示。
さらに6階のギャラリーウォールでは、京都で出会った人や風景、経験など振り返りながら創作をする台湾のアーティスト・LIAO YUAN YIの「1,770.23」を開催。加えてここでは、創作活動を重ねる自作を撮影した写真作品をはじめ、版画やドローイングを行う上田良の「MG/SD」も開催される。
ほかにも6階アートショーケースでは彫刻における塑造技法を⽤いて匿名的な⼈物像を制作する菅原玄奨が作品展示を行う。
11月以降も京都 蔦屋書店では山崎愛彦、田島享央己、山口幸士、イケムラレイコらの個展が予定されている。