チームラボの個展が西の比叡山、「書寫山圓教寺」で開催。光の球体が「存在とは何か」を問う

　アート集団・チームラボの個展「チームラボ 圓教寺 認知上の存在」が「西の比叡山」とも呼ばれる兵庫県姫路市の書寫山圓教寺で開催される。会期は4月29日〜12月3日。

　本展は、物理空間には存在せず、人々の認知上にのみ存在する現象をコンセプトに「存在とは何か」を問うもの。会場ではそれらを体験できる作品《我々の中にある巨大火花》と《質量のない巨大太陽》の2つが展示される。

 《我々の中にある巨大火花》は、細い光の線が中心から放射状に無数に広がり球体を形成する作品。球体に触れると反応するが、物理的な境界がないために手が球体のなかに入り込んでいくといった不思議な体験を誘発する。

 《質量のない巨大太陽》は、物質的な境界線は存在しないが、凝固したかのような光のかたまりが鑑賞者の目の前に現れるという作品だ。この2つの作品は、ともに「球体と身体における境界認識の曖昧さ」を体験させるものとなる。

　なお展示場所となるのは、2階建ての仏堂としては国内指定文化財のなかでも最大規模である書寫山圓教寺の食堂の1階。全長約38メートルにもおよぶこの特別な空間のなかで、存在や境界の曖昧さに向きあう体験ができるだろう。