1970年代よりアメリカのグラフィティシーンを牽引してきたアーティスト/デザイナー、エリック・ヘイズによる国内初の大規模個展「INSIDE OUT」が、12月9日より渋谷のSAIギャラリーで開催される。
1980年代、キース・ヘリングやケニー・シャーフ、フューチュラ 2000などのストリートアートの先駆者らとともに活動し、アメリカのカルチャーシーンの多様化の底上げに大きく貢献したヘイズ。ストリートアーティストとしてその地位を確立するだけでなく、彼は自身の表現領域をグラフィックデザインにまで拡張した。
アルバムカバーやロゴのデザインのほか、NikeやNew Balance、SACAI、JIMMY CHOOなどのブランドとコラボレーションし、アイコニックなアイテムを多数生み出した。また、一時は東京に自身のフラッグシップ店舗を3つオープンするなど、30年以上にわたる日本での活動を通し、現在のストリートウェアの発展において重要な役割を担ってきた。
本展では、アーティストとしてのヘイズを象徴する2つのスタイルの作品群で構成。ひとつは彼にとってのシグネチャースタイルとも言える星や矢をモチーフとした記号を用いたファインアート。もうひとつは、彼の師である抽象表現主義肖像画家のエレイン・デ・クーニングの精神を引き継ぐように描き始めた、これまでの自身の人生を振り返るような具象作品だ。
こうした作品に対する彼の展望は、本展タイトル「INSIDE OUT」(裏返し)にも反映されている。これまで描いてきた彼の脳内にあるアイコンやパターンを視覚化する「INSIDE」イメージの作品群と、自身の外にある「OUT(SIDE)」イメージの作品群を一堂に展示することで、2つのスタイルの作品群が同じ空間で交差して響き合う。
また、本展では日本を代表するストリートアーティストのHAROSHIをゲストアーティストとして迎え、コラボレーション作品を展示。さらに、新モデルのBE@RBRICKコラボシリーズの先行販売、fragment designとのコラボレーションTシャツなどの展覧会限定アイテムの販売も予定されている。