「パルナソスの池」の新展開。「池袋モンパルナス 2.1」展が4会場で同時開催

アーティストコレクティブ「パルナソスの池」が、昨年に続いて池袋を舞台にしたアートプロジェクト「池袋モンパルナス 2.1 -水脈を巡って-」を開催する。「池袋モンパルナス」と呼ばれる東京の要町・椎名町・南長崎エリアに張り巡らされた文化の水脈をたどるような展覧会を4会場で同時多発的に行う。

池袋モンパルナス 2.1 -水脈を巡って-

 淺井裕介、高山夏希、松井えり菜、村山悟郎の4人が結成したアーティストコレクティブ「パルナソスの池」が、昨年に続いて池袋を舞台にしたアートプロジェクト「池袋モンパルナス 2.1 -水脈を巡って-」を開催する。

 東京の要町、椎名町、南長崎エリアにはかつて画家や詩人、デザイナーなど様々な芸術家が集い、「池袋モンパルナス」とも呼ばれた。このエリアに拠点を持つ4人のアーティストは、昨年11月にアーティストコレクティブを結成し、「池袋モンパルナス2.0」展をターナーギャラリーで開催した

 今回の「池袋モンパルナス 2.1」では、このエリアに張り巡らされた文化の水脈をたどるように、ターナーギャラリー、旧春日部洋アトリエ、WACCA IKEBUKURO、コ本や honkobooksの4会場で展覧会を同時多発的に行う。

 パルナソスの池にとって縁の深い重要な発信拠点であるターナーギャラリーでは、今秋開催された芸術祭「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」で発表したインスタレーション《山々を泳ぐ方舟》を12月18日まで展示中。「廃虚の女王」と呼ばれる旧摩耶観光ホテルで滞在制作した作品群や、モダニズム様式の丸窓に仮設したステンドグラス、写真ドローイング、キャンバス作品などが紹介されている。

池袋モンパルナス 2.1 -水脈を巡って-

 コ本や honkobooksでは、《山々を泳ぐ方舟》の記録集出版を目指したプロポーザル展を12月24日まで開催。遠藤文香によるマヤカンの未公開写真の展示とスライド上映、編集プランニングをコ本やが担当し、記録集のプレゼンテーションを行うほか、六甲やマヤカンでの経験についてパルナソスの池によるオンライン配信も不定期に開催する。

コ本や honkobooks

 池袋モンパルナス時代から現存する旧アトリエをリノベーションした春日部幹建築設計事務所では、パルナソスの池による絵画作品の公開制作が12月18日に行われる。画家・春日部洋の旧アトリエである会場には、当時の雰囲気や建築意匠も残っており、かつての制作環境のなかで生まれる新しい作品を目撃する機会となる。

春日部幹建築設計事務所
春日部幹建築設計事務所

 ショッピングモールのWACCA IKEBUKUROでは、その7周年記念事業として作品展示および新作の制作を2022年1月10日まで館内で展開。新しい解釈でエスカレーターを活用したペインティングや、昨年ターナーギャラリーで発表した巨大壁画《優美な死骸2.0》の再展示、そして池袋モンパルナスへのオマージュ作品などを楽しむことができる。

WACCA IKEBUKURO

編集部

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