東京・神楽坂の√K Contemporaryで「絵画の見かた reprise」が開催される。会期は2021年1月16日〜1月31日。
本展は美術家の梅津庸一が監修を務めた、『美術手帖』2020年12月号の特集「絵画の見かた」を副読本とした絵画の展覧会だ。同特集で提示した絵画の「見かた」や見取り図をもう一度解きほぐし、約30人の作家の作品から再構成しようという試みとなっている。
出展作家は、星川あさこ、塩川高敏 、島田章三、高松ヨク、西村有未、梅沢和木、梅津庸一、青木陵子、若松光一郎、カジ・ギャスディン、落田洋子、KOURYOU、安藤裕美、杉全直、田中秀介、たんぱく質、服部しほり、藤松博、石井海音、ペロンミ、中園孔二、弓指寛治、木下晋、池田剛介、續橋仁子、小野理恵、しー没、岡鹿之助ほか。
展示では『美術手帖』での特集と同様、世代もクラスタも様々な作家が紹介される。もっともベーシックな芸術表現のひとつであると言える絵画だが、それが自明であるからこそ見逃してしまいがちな絵画の性質や特性、絵画を取り巻く状況や慣習を扱うという。
梅津は本展について、次のようにコメントをしている。「全球的な規模で猛威を振るう新型コロナウイルスは美術・アートにも甚大な影響を及ぼしている。人と人が直接接触するのを避けるためオンライン上でのやりとりが推奨され、展覧会という形式すらもウェブサイトに代替されるようになった。そこでは絵画作品がたんに画像データとして扱われることも少なくない。今、展覧会の会場に実際に足を運んで絵画を鑑賞するという行為は特別な体験になってしまった。しかしそれは絵画に本来備わっている『実存』を再活性させることにも繋がっているのではないだろうか」。