自在置物でつくる生物のかたち。日本橋三越本店で「JIZAI 満田晴穂展」が開催

虫や甲殻類といった生物をモチーフに金属工芸の自在置物を制作してきた満田晴穂の展覧会「JIZAI 満田晴穂展」が、日本橋三越本店の美術工芸サロンで開催される。会期は7月22日〜28日。

満田晴穂 自在葦原蟹1 銅、青銅 9×5×3.5cm

 伝統的な「自在置物」の技術を継承し、虫や甲殻類といった生物をモチーフに金属工芸を制作してきた満田晴穂の展覧会「JIZAI 満田晴穂展」が、日本橋三越本店の美術工芸サロンで開催される。会期は7月22日〜28日。

 満田晴穂は1980年鳥取県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科彫金研究室を修了後、横浜市を中心に活動。江戸時代の甲冑師を初めとした武具職人の技術をルーツとする金属工芸「自在置物」の継承者として、その卓越した技術が評価されてきた。

自在蟹型二股鍬形 銅、真鍮、青銅 7.5×10×4cm

 近年では「驚異の超絶技巧!―明治工芸から現代アートへ―」(2017、三井記念美術館)で紹介されるなど明治工芸と対比されることも多く、2017年には「平成28年度日本文化藝術奨学金」において「第8回創造する伝統賞」を受賞している。

 今回の個展で満田は、最近2年間で制作された25点を発表する。蝶やクワガタのような子供から大人まで人気を集めるものから、アブやゲジのような複雑な造形技術がうかがえるものまで、鋭い観察眼によりつくられた、幅広いモチーフの作品が一同に会する。

自在赤牛虻 銅、真鍮、青銅 2.5×3.5×1.6cm

編集部

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