世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。美術館のあり方を改めて考える
6月2日に再開した世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。世界中で美術館本来のあり方が問われるなか、その空間や美術館の機能にフォーカスする。会期は7月4日~8月27日。
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新型コロナウイルスの影響で3月31日から休館に入り、6月2日に再開した世田谷美術館。同館の1階展示室で、「作品のない展示室」が公開される。会期は7月4日~8月27日。
いま世界中の美術館では、海外からの作品借用が困難になるなど、予定されていた展覧会の準備に支障が生じている。同館でも、開催を予定していた「驚異の三人!! 高松次郎・若林奮・李禹煥―版という場所で」などが中止となった。美術館本来のあり方が問われるこうした状況を考慮し、今回「作品のない展示室」の実施を決めたという。
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1986年、都立砧公園のなかに開館した世田谷美術館。建築家・内井昭蔵が、「生活空間としての美術館」「オープンシステムとしての美術館」「公園美術館としての美術館」をコンセプトに設計を行った。
また、収集・保存・展示だけでなく、音楽やパフォーマンスなど、様々なジャンルの総合化も美術館の機能のひとつ。本展では「建築と自然とパフォーマンス」と題したコーナーを設け、音楽会やダンス公演など、これまで同館で行われた400本のなかから約40本を紹介。記録写真や映像、チラシなどのアーカイブ資料も展示する。
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普段はなかなか見ることのできない「作品のない展示室」。窓から緑ゆたかな風景を眺め、これまで見てきた展覧会の風景を思い浮かべるひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。
なお2階展示室では、近年収蔵された作品を紹介する「ミュージアム コレクションⅠ 気になる、こんどの収蔵品――作品がつれてきた物語」も開催されている(~8月16日)。