チームラボの新作2点を常設展示。住友商事によるオープンイノベーションラボ「MIRAI LAB PALETTE」が開館

住友商事が、東京・大手町に移転オープンしたメンバー登録制のオープンイノベーションラボ「MIRAI LAB PALETTE」。新たな価値の模索を試みるこのラボで、チームラボの新作《Continuous Life in Cubes of Light - Copper》と《反転無分別 - Black in White》が常設展示されている。

チームラボ Continuous Life in Cubes of Light - Copper 2020

 住友商事が開設したメンバー登録制のオープンイノベーションラボ「MIRAI LAB PALETTE」。2020年1月14日に東京・大手町に移転オープンしたこのラボで、チームラボの新作《Continuous Life in Cubes of Light - Copper》(2020)と《反転無分別 - Black in White》(2019)が常設展示されている。

《Continuous Life in Cubes of Light - Copper》は、銅色の光を帯びた立方体のなかで、花々が1年を通して実際の季節とともに変わり、人々の振る舞いに影響を受けながら変化し続ける作品だ。銅色は、住友の創成期である17世紀末に開坑し、283年間にわたり事業の根幹を支え続けた別子銅山の銅から着想を得たという。同作を通じてチームラボは、永遠に生と死を繰り返す花々で「変化と連続性」を、光で「未来や希望」を表現している。

チームラボ Continuous Life in Cubes of Light - Copper 2020
チームラボ 反転無分別 - Black in White 2019

 いっぽう《反転無分別 - Black in White》では、空間に書く書「空書」をモチーフに、書の墨跡が持つ深さや速さ、力強さを、新たな解釈で立体的に再構築。数々の「空書」は、すべて作品空間のなかを同一方向に回転するが、「超主観空間」の特性として、視覚的には、左回転も右回転も論理的に同等となる。書が平面と立体との間を行き来する様子を楽しむことができるユニークな作品だ。

 新たな視点と解釈から生み出されたふたつの作品。「これまでの慣習にとらわれず、あらゆる組織や産業の垣根を超え、ジャンルを問わない実験的な取り組みを通じ、新たな価値を創造する」というラボのコンセプトの実現を後押しするのではないだろうか。

編集部

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