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チームラボ

teamLab

 チームラボはプログラマー、エンジニア、建築家、CGアニメーターなどからなる「ウルトラテクノロジスト集団」。2000年、猪子寿之を中心とした東京大学・東京工業大学の大学院生・学部生によって設立され、デジタル技術を駆使した独創的な活動を行う。サイエンス・テクノロジー・デザイン・アートなどの境界を越え、「実験と革新」をテーマに、システム設計や企業ブランディング、アート作品の制作、空間デザインと、事業は多岐に及ぶ。

 アート作品においては、プロジェクションマッピングを大規模に使ったインスタレーションで、没入型の空間を創出。代表作《世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う》(2013)は、伊藤若冲の《鳥獣花木図屏風》と《樹花鳥獣図屏風》をモチーフとしたモニター作品で、鑑賞者が干渉することによって若冲の升目描きとピクセル・アートの世界が融合し、境界線を曖昧にするチームラボの美術表現の原理を体現している。12年、国立台湾美術館で初個展「We are the Future(藝術超未來)』を開催。続いて14年、ニューヨークのペース・ギャラリーで《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 - Light in Dark》などを展示し、成功を収める。

 日本では15年、日本科学未来館(東京)での「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」展が約47万人を動員し、同館の入場者数の新記録を打ち立てた。17年より開催する「チームラボ かみさまがすまう森」では、国指定記念物「御船山楽園」(佐賀県武雄市)の広大な敷地で、「自然が自然のままアートになる」をコンセプトとした作品を発表。日本のほか、シンガポール、中国、アメリカで作品が常設展示されている。18年、世界初のデジタルアートミュージアムとして、「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab★Borderless」がオープン。19年、「明治座」の創業145周年記念の一環として、新しい緞帳を手がけた。