山口周の書籍『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社)などビジネス書がヒットするいっぽう、スタンフォード大学では今秋よりアートシンキングのワークショップを授業に取り入れるなど、いま国内外でアートが持つ力をビジネスやイノベーションに活用させるための議論が活性化している。
そんななか、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン(以下、CVJ)はオフィス内に現代美術の作品を展示し、販売までを行う「CVJ Workplace Art Project」をスタートさせた。
CVJはこのプロジェクトを通じ、「企業で働く社員が、アートやアーティストに身近に接することにより企業の創造力を高めるきっかけになること」「若手クリエイター・アーティストが企業のオフィスでアート作品を展示・販売、滞在制作することにより活動範囲を広げ、日本のアート市場の拡大につながる一助となること」を目標に掲げている。
このプロジェクト第一弾の舞台となるのは、ヤフー本社のオフィスをはじめ、カフェテリアやオープンコラボレーションスペースLODGEなど。Colliu、原田郁、オートモアイ、瓜生太郎、阿部紅、2blks、寺本愛、TYM344の8組の作品が、2019年1月31日まで展示される。
これに加え、オープンコラボレーションスペースLODGEでは山脇紘資、菅原玄奨の2作家が滞在制作を実施。その様子を一般にも公開する。
アートとビジネスを接続するこの新たな試みがどのようなイノベーションを生み出すのか、注目したい。