明確な意図と偶然性のサンドイッチ。ウクライナ出身の写真家ボリス・ミハイロフの新刊『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』をチェック

写真家に贈られる賞のなかで最大といわれるハッセルブラッド賞の受賞経験もある旧ソビエト、ウクライナ出身の写真家ボリス・ミハイロフ。その新刊『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』が、SUPER LABOより刊行された。明確な意図と偶然性が編み出すシュールな世界観に注目だ。

ボリス・ミハイロフ『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』より

 1960年後期から70年初頭にかけて、ふたつのカラースライドを重ね合わせる作品シリーズ「Yesterday’s Sandwich」を手がけた旧ソビエト、ウクライナ出身の写真家ボリス・ミハイロフ。

 その作品は、グラマラスな女性のヌードのタブローに、都会のランドスケープや日常の奇妙なシーンが美しく構成されたものだった。明確な意図と偶然性が編み出すシュールな世界観は、2000年にハッセルブラッド賞を受賞するなど、国際的に高い評価を受けている。06年には、ロンドンとニューヨークに拠点を持つ出版社「PHAIDON」より、写真集『Yesterday’s Sandwich』を刊行。絵画と見紛う写真作品に注目が集まった。

 そんなミハイロフの新刊『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』が、アート写真専門の出版社SUPER LABOより刊行された。本書は、前作に未掲載だった数多くの作品のなかから、新たにボリス自身がセレクトしたという90点のイメージによって構成される骨太な写真集だ。

ボリス・ミハイロフ『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』より
ボリス・ミハイロフ『Yesterday’s Sandwich Ⅱ』より

編集部

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