絵画、彫刻からファッションまで。土肥美穂、廣直高、富永航によるグループ展がLAのノナカ・ヒルで開催中
日本の現代美術をアメリカ西海岸で紹介するギャラリー、ノナカ・ヒル。そこで、アーティストの土肥美穂と廣直高、そしてファッションデザイナーの富永航によるグループ展「Miho Dohi, Naotaka Hiro, Wataru Tominaga」が開催されている。会期は5月25日まで。
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昨年アメリカ・ロスアンゼルスのハイランドアベニューにオープンしたギャラリー、ノナカ・ヒルが、アーティストの土肥美穂と廣直高、そしてファッションデザイナーの富永航によるグループ展「Miho Dohi, Naotaka Hiro, Wataru Tominaga」を開催している。
ノナカ・ヒルは、日本とアメリカのアートシーンで活躍している野中孝義とロドニー・ヒルが設立。東京のタカ・イシイ・ギャラリーなど国際的なギャラリーと密接に連携して日本の現代美術に特化している。設立以来、三島喜美代や東松照明、山本悍右、川端健太郎、松本俊夫、桑山忠明など数々の日本人現代アーティストによるアメリカ西海岸での初展覧会を行ってきた。
今回のグループ展では、ギャラリーの3つの展示スペースで3人のアーティストの作品を紹介。
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真鍮、銅、ワイヤーなどの金属とともに、布、糸、張り子、木などの素材を使用し、彫刻作品を制作することで知られている土肥美穂。ギャラリーのもっとも広いスペースで展示されている土肥による彫刻作品は、天井や壁から吊り下げられ、大きなテーブル上に展示される。加工された板金、タイトに巻きつけられたワイヤー、ほつれた織目など、いずれも土肥の手つきを確認できるような痕跡を残している。
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中央のスペースには、ファッションとテキスタイルデザイナー・富永航の作品を展示。ペイズリー、花柄、格子縞、そしてギンガムなど、ユニバーサルでジェンダーレスのモチーフを持つレディーメイドの布に、独特のテキスタイルを構築する富永。ジェンダーの問題を考慮し、男性らしさ、女性らしさ、そしてジェンダー流動性との関係性を表すパターンを組み合わせる作品を見ることができる。
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また廣直高は、ロープとグロメットを使用し、自分の身体とキャンバスを操作して制作した絵画や、濡れた石膏の中で身体の動きをとらえた彫刻作品を発表。廣は、「自分の体の知らないジレンマ」を克服するため、表象的な描写を意図せずに作品を制作していると語る。絵画や彫刻、具象と抽象、自己肯定と自己否定、パフォーマンスとオブジェクトなど様々な表現方法で、身体性に対して新しい解釈を提供する。